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大規模修繕の目的は、不具合の改善、グレードアップ、緊急的借置などがあります。この目的を明確にしておかないと、工事の直前・工事中になってトラブルになることがあります。また、大規模修繕をどのような体制で進めていくのかが重要です。まず、修繕の必要性や目的、体制づくりから検討をはじめます。
大規模修繕を円滑に実施していくには、建物の傷み具合などを十分に把握しておく必要があります。そのためには、まず、建物に関する資料を整理し確認しておくことが肝要です。マンションの現状を客観的に調査するとともに、区分所有者の意向を把握しておくことも大切です。
建物の状況について、区分所有者等が皆、共通の理解をしていることが必要です。建物診断結果やアンケート調査結果などを周知します。
建物の傷み具合や所有者などの意向から大規模修繕の概算費用を求め、修繕積立金の積立状況などを考慮して大規模修繕の時期・内容及び資金計画に関する基本計画を検討します。
施工会社の選定は、まず候補をリストアップし、段階を踏んで絞り込んでいきます。良い会社を選ぶことも大切ですが、皆様が納得する方法で選ぶことが重要です。選定方法については理事会が中心になって十分討議し、手順などについて確認しあっておくことが大切です。
施工会社をリストアップし書類選考により見積依頼業者を絞り込んだならば、続いて、見積依頼に移ります。見積りの取得、最終決定の順で進みます。理事会で施工会社を選定した後総会に諮り、承認を得た後請負契約を締結するのが、基本的な流れです。
総会議案を経て工事請負契約書を取り交わし、本当の意味での工事が始まります。工事請負契約は管理組合との施工会社との間で取り交わされるものです。契約の内容については両者にて十分に内容の確認を行うようにしましょう。
工事期間中は生活に不便が生じます。また、近隣にも迷惑がかかることもあります。きめこまかな対応策が必要です。また、共用部分の修繕があっても、居住者の協力を得なければ工事出来ない箇所がある場合が多々あります。工事中に生じる状況を想定して、居住者等に十分な情報を事前に知らせておくことが大切です。
工事中は、区分所有者、居住者、施工会社、管理組合などが協力しあい工事をすすめていくことが必要です。適切な情報交換を行うとともに、十分な関係者のコミュニケーションが必要です。いざ、工事がはじまると、区分所有者から意見が出て設計変更が必要になったり、事故や施工会社の倒産など不測の事態が生じないとも限りません。いろいろな状況を想定して事前に対策を検討しておくことが求められます。
工事が完了したら、管理組合として工事が終了したことを確認し、その旨を区分所有者や居住者全員に通知することが不可欠です。工事完了報告会などを開き、経過報告などをすることが望ましいことです。
大規模修繕を終えて、「これで終わり」ということにはなりません。せっかく美しく甦ったマンションを大切にしていくことで、マンションの長命化を図ることができます。長命化というのは、単に長持ちするということではありません。大切にすることによって「余計なコストを省く」ことができるわけですから、資源と資金の節約につながるのです。それは、今回の取組みの経験を今後の日常の維持管理に活かすことによって達成できるのです。

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